KAYZのスタコレ2

全国各地に設置されているスタンプを集めています。記事の大半はスタンプ関連、他は讃岐うどんやカレーなど…。Twitterアカウントは@kayz_stamper

2ヶ月前の取りこぼし+α・その15

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次に降りた駅は寺井。

来年春には「能美根上」(のみ・ねあがり)に改称されます。
市名の「能美」と合併前の所在町名「根上」が合わさっての駅名ですが、
なかなかの難読駅名だと思います(笑)

この改称のため出来立ての新駅舎の外壁には「寺井駅」の表記はどこにもありません。
工事の仮囲いに「← 寺井駅」とあるのみ。

「能美」という市名、合併地名の香りがプンプンするのですが、
それに反して(?)「能美」の名が歴史上初めて現れるのは
今から約1200年前の平安時代前期です。

823年(弘仁14)に越前国から加賀国が分国、
加賀国能美郡という新しい行政単位ができたのでした。

さて「寺井駅」の名称にも深い歴史があります。
そもそも旧・寺井町ではなく旧・根上町に駅があるんですから…。

北陸線ができる頃に話は遡ります。
美川駅から小松駅に線路を引く時に寺井町を通ることになったものの、
当時の寺井町の大地主が「田畑がつぶされる」とか
「振動で蚕がまゆを作らなくなる」との理由で線路の通過を反対しました。
そんなこともあり、根上町の人が誘致したのでした。
砂丘地が多く、田畑をつぶさなくて良かったのです。

次第に交通量が増え小松と美川の間に駅を作る必要が出てきて、
根上の地に駅ができることになりました。

根上町の有力者が駅の土地を寄付し駅舎も町がお金を出してつくりました。
当然、駅名は「根上駅」と思っていたところ「寺井駅」に決定します。
寺井町に有力者がいて国に働きかけたのでした。
その決定に根上の町民は非常に怒り(そりゃ怒るわ)、駅に通じる道を封鎖(!)しました。

その後、幾度となく改称運動が起きましたが、
寺井町の反対で立ち消えになっていました。

合併により「能美市」が誕生したことから、
市も改称の必要性を認めて、今回の改称に至っています。

ちなみに旧駅舎ですが、
平成に入ってから初めて「JR寺井駅」の看板が駅舎の玄関上に設置されたとのこと。
問題の深さと関連があるのかどうかはわかりませんが…。